「おしりたんてい」は、子どもたちに大人気の絵本シリーズであり、そのユニークなキャラクターとストーリー性からアニメ化まで果たした作品です。
その仕掛け人である「トロル」とは何者なのか?絵本誕生の背景には、どんな想いが込められていたのでしょうか。
この記事では、「おしりたんてい」の作者トロルに焦点を当て、絵本が生まれた経緯からアニメ化までの道のりを丁寧に紐解いていきます。
- おしりたんてい誕生に込められた、創作者トロルの静かな情熱
- 絵本からアニメへ──子どもたちの笑顔に届けるまでの道のり
- 子どもが夢中になる理由、その裏にある“優しい仕掛け”の数々
おしりたんていの作者「トロル」とは何者?
トロルは作と絵のユニット名
「おしりたんてい」という名を聞いて、思わずクスリと笑ってしまう人も多いはず。その独特すぎるネーミングセンスと、誰にも忘れられないビジュアル。そんな“唯一無二”の存在を生み出したのが、「トロル」と呼ばれる作家ユニットです。
「トロル」とは、作を担当する田中陽子さんと、絵を担当する深澤将秀さんによる共同ペンネーム。2人はかつて同じ会社で働いていた同僚で、仕事のかたわら一緒に物語をつくるようになったといいます。
ユニットとしての名義「トロル」は、北欧神話の妖精“トロル”に由来すると言われています。目立たないけれどどこか神秘的で、存在感のあるキャラクターをつくりたい──そんな想いが込められているのかもしれません。
田中陽子と深澤将秀のクリエイターズストーリー
田中陽子さんは、1976年生まれ。幼少期から物語を考えるのが好きで、文学や演劇への関心が強かったと言います。広告制作会社での勤務を経て、物語の世界に身を投じる決意を固めたそうです。
一方、深澤将秀さんは1981年生まれ。独学でイラストを学び、レトロで親しみやすいタッチの絵を描くことで知られています。深澤さんの絵には、どこか懐かしさと温かさがあり、それが「おしりたんてい」の世界に優しさと遊び心を添えているのです。
「読んだ子どもが“ぼくもやってみたい!”と思える作品をつくりたい」──そんな想いで、二人三脚の創作が始まりました。
トロルという名の由来とその哲学
“トロル”という名前には、作者たちのある種の“謙虚さ”と“挑戦”の精神が込められていると感じます。
それは目立たない妖精のように、子どもたちの世界にそっと寄り添い、彼らの「心の冒険」を応援したいという願い。あくまで主役は「おしりたんてい」であり、読者である子どもたち自身。作者の存在は背景に溶け込み、物語の中で子どもが自由に想像し、探偵になりきれるようにと設計されているのです。
おしりたんてい絵本誕生のきっかけとは?
アプリから生まれたおしりたんてい
「おしりたんてい」が初めて世に姿を現したのは、なんと“絵本”ではなく“アプリ”でした。
2011年、タブレット端末が普及し始めた頃。電子書籍の可能性を模索していたトロルは、子どもたちが画面を通じて体験できるインタラクティブな絵本を作ろうと考えました。
その試みから生まれたのが、「おしりたんてい」の原型となるアプリでした。決めセリフや推理パート、そして迷路や間違い探しなど、子どもが「参加できる物語」として仕上がっていたのです。
ポプラ社と知育絵本への進化
アプリとしての手応えを得たトロルは、次なるステップとして紙の絵本化に挑みます。声をかけたのは、子ども向け書籍に定評のあるポプラ社。
編集者とともに「おしりたんてい」を再構成し、2012年に第1巻が刊行されました。ここで大きな鍵となったのが、「知育+ミステリー」という新しい絵本のかたち。
物語を読みながら“なぞ解き”を楽しめる仕掛けがふんだんに盛り込まれ、3〜5歳の子どもたちはもちろん、親子で一緒に読む喜びが広がっていきました。
絵本シリーズの人気と読者層の拡大
刊行当初から、子どもたちは夢中になりました。なぜなら、「おしりたんてい」はただ読むだけでは終わらない“体験型”の絵本だったからです。
次のページに何があるのか、どんなヒントが隠れているのか──ページをめくるたびにワクワクが積み重なっていく。そして最後に「ププッ」と決める、おしりたんていの必殺技。
子どもたちは、笑いながら知恵を使い、探偵になりきる楽しさを体感しました。親子のコミュニケーションを生む“遊びの絵本”として、評判は口コミで広まり、やがてシリーズは3000万部を超えるベストセラーに成長していきます。
大人の論理や常識にとらわれない、その自由さと遊び心。トロルの作品には、そんな“子ども目線”の温かさが息づいています。
おしりたんていアニメ化までの軌跡
NHK Eテレで放送開始した理由
紙の絵本から始まった「おしりたんてい」は、2018年、ついにアニメの世界へとその舞台を広げました。
放送局に選ばれたのは、教育・知育番組で知られるNHK Eテレ。そこには、作品が持つ“探偵×知育”という唯一無二の特性が強く関係しています。
視聴者である子どもたちが「見る」だけでなく、「考える」「推理する」力を育てる──そんな狙いと、「おしりたんてい」が目指してきたものが一致していたのです。
アニメスタッフと声優陣の魅力
アニメ制作を担ったのは、長年子ども向けアニメを手がけてきた東映アニメーション。監督や脚本家たちは、原作の持つ“空気感”を壊さぬよう、丁寧な作品作りを心がけたと語っています。
とくに、シリーズ構成を務めた高橋ナツコさんは「一話に3ヶ月かけたこともある」と語るほど、脚本に心を込めました。
声優陣にも注目が集まりました。主人公・おしりたんていを演じるのは、柔らかくも知的な声が印象的な三瓶由布子さん。相棒のブラウンには、天真爛漫な演技が光る齋藤彩夏さん。彼らの声が命を吹き込み、キャラクターたちは画面の中で一層魅力的に動き出しました。
原作を忠実に再現したアニメ展開
アニメ版「おしりたんてい」の魅力は、原作のエッセンスを大切に守りながらも、映像ならではの新しい魅力を生み出している点にあります。
おしりたんていの決めゼリフ「フーム、においますね」は、画面の中で一層の臨場感を持って響き、視聴者を引き込んでいきます。
また、迷路やなぞ解きといった仕掛けも、アニメでは“参加型演出”として再構成されており、画面の前の子どもたちが自然と推理に参加できるよう工夫が施されています。
「見るだけじゃなく、考えて感じてほしい」──それはトロルの原点であり、アニメという新しい表現手段でも変わらぬ信念なのです。
おしりたんていが子どもに愛される理由
決めセリフ「フーム、においますね」の効果
「フーム、においますね。」
このセリフを聞けば、誰もが「おしりたんてい」を思い出すでしょう。ユニークで、どこかシュールな言い回し。それでいて、すべてを見抜くような知性を感じさせる──まさに、おしりたんていを象徴する決め台詞です。
このセリフは、ただのギャグではありません。子どもたちは、この言葉をきっかけに“推理する楽しさ”を知り、正解を見つける達成感を味わうのです。
そして決め技「おなら攻撃」で一件落着。この「笑い」と「知性」の絶妙なバランスが、子どもの心をつかんで離しません。
謎解き・迷路・知育のバランス
「おしりたんてい」の魅力は、物語の中に散りばめられた「謎解き」や「迷路」「さがし絵」などの要素にあります。
絵本を読むという行為が、いつのまにか“ゲーム”や“冒険”へと変わる──そんな不思議な体験を、子どもたちは自然に楽しんでいるのです。
一見、遊んでいるだけに見えるかもしれません。けれど、その中には観察力・集中力・論理的思考といった“学び”がしっかりと隠されています。
まさに、“知育”という言葉がぴったりの絵本。大人が教えなくても、子どもたちは物語の中で自ら考え、成長していくのです。
親子で楽しめるストーリー構造
「おしりたんてい」の物語は、子どもだけでなく“大人も一緒に楽しめる”よう工夫されています。
どこかレトロでクラシックな雰囲気の世界観、丁寧に組まれたストーリー展開。親世代にとっても、どこか懐かしさを感じるような仕掛けが随所に見られます。
だからこそ、この作品は「親子で読む」ことが楽しい。絵本の前で「どっちが犯人かな?」と一緒に考えたり、アニメを見ながら一緒に笑ったり。
おしりたんていの物語には、そんな“心をつなぐ時間”が、そっと息づいています。
おしりたんていとトロルの絵本からアニメ化の物語まとめ
「おしりたんてい」という作品は、一見すれば“笑える絵本”かもしれません。でもその奥には、子どもたちの「考える力」や「感じる心」を育てる深い想いが流れています。
作者トロル――田中陽子さんと深澤将秀さんは、子どもたちの目線に寄り添いながら、笑いと知性、やさしさを融合させた新しい物語のかたちを創り上げました。
絵本からアニメへと広がったこの世界は、ただの人気コンテンツではありません。それは、“学び”と“遊び”を結ぶ、子どもたちへの贈りものなのです。
「フーム、においますね」──その決め台詞の裏にある、創作者たちの深い愛と信念。私たち大人もまた、改めて物語の力を感じさせられるのではないでしょうか。
これからも、「おしりたんてい」は子どもたちの小さな冒険を見守り続けてくれることでしょう。
- 「おしりたんてい」はアプリから生まれた絵本
- 作者トロルは物語と絵のふたり組ユニット
- 子どもたちの“考える力”を信じた仕掛け
- 「フーム、においますね」の奥にある哲学
- 笑いと知育が溶け合う、やさしい冒険譚
- NHKでのアニメ化は自然な必然だった
- 親子で過ごす時間に、物語がそっと寄り添う
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