第2クールOPが20th Century「僕らが上書きする世界」、EDが上田麗奈「揺蕩う」です。
4曲はそれぞれ異なる音楽でありながら、『MAO』が描く「心・愛・呪い・過去」というテーマと深く響き合っています。本記事では、OP・EDを誰が歌っているのかという基本情報から、公式コメントや楽曲テーマをもとに、
4曲の向こう側に見えてくる“もう一つの『MAO』”まで考察します。
この記事で分かること
- アニメ『MAO』第1・第2クールのOP・ED担当アーティスト
- 「HEARTLOUD」と「呪愛」が描く心・言葉・呪いの意味
- 20th Centuryと『犬夜叉』主題歌のつながり
- 幽羅子役・上田麗奈「揺蕩う」が残す余韻
- 4曲を通して見えてくる感情のストーリーライン
アニメ『MAO』主題歌・OP・ED一覧
【考察の要約】4曲がつなぐ『MAO』の感情の物語
HEARTLOUD:自分の心の声に気づく
↓
呪愛:誰かを想い、心が縛られる
↓
僕らが上書きする世界:出会いによって過去の意味が変わる
↓
揺蕩う:答えがなくても、その想いと共に生きる
まずは第1クール・第2クールのOP・ED情報を一覧で確認しておきましょう。
4曲をこの順番で見ていくと、『MAO』のキャラクターたちがたどる感情の変化も、より鮮やかに浮かび上がってきます。
| クール | 区分 | 曲名 | アーティスト |
|---|---|---|---|
| 第1クール | OP | HEARTLOUD | Kis-My-Ft2 |
| 第1クール | ED | 呪愛 | TRUE |
| 第2クール | OP | 僕らが上書きする世界 | 20th Century |
| 第2クール | ED | 揺蕩う | 上田麗奈 |
この「心→愛→上書き→揺らぎ」という流れは、公式が示したストーリーではなく、
4曲を『MAO』の物語と重ねた私自身の考察です。
ここからは、公式コメントや楽曲テーマも踏まえながら、それぞれの曲を詳しく読み解いていきます。
『MAO』第1クールOP「HEARTLOUD」を考察
第1クールOP:Kis-My-Ft2「HEARTLOUD」|言葉の力と「心の叫び」
- アーティスト:Kis-My-Ft2
- 作詞:松原さらり
- 作曲・編曲:南田健吾
第1クールOPは、Kis-My-Ft2の「HEARTLOUD」です。
楽曲を考えるうえで鍵になるのが、「心の内側にある声」と「言葉の力」。
『MAO』は妖術や戦いが印象的な作品ですが、キャラクターを本当に動かしているものは、しばしば目には見えない感情です。
怖い。知りたい。信じたい。でも、それをうまく言葉にできない。
そんな感情ほど胸の奥に残り、ときにはその人自身の選択を左右します。
「HEARTLOUD」というタイトルからも、“胸の内側にあるものを響かせる”ような強さを感じます。
「HEARTLOUD」に響くもう一つのテーマ|言葉は人を救い、ときに縛る
言葉は、人を救うことがあります。しかし同時に、たった一言が何年も心に残ることもあります。
そう考えると、『MAO』で描かれる“呪い”は、必ずしも妖術だけを指しているとは限らないようにも見えてきます。
過去の記憶、忘れられない言葉、誰かへの執着。
目には見えなくても、人を現在につなぎ止めるものは確かに存在する。
その意味で「HEARTLOUD」は、『MAO』の物語へ入っていくための象徴的な一曲です。
摩緒と菜花に重なる「HEARTLOUD」|迷いながら進む二人の心
摩緒も菜花も、最初から自分を取り巻くすべてを理解しているわけではありません。
分からない。それでも知ろうとする。怖い。それでも前へ進もうとする。
私には「HEARTLOUD」が、そんな二人の姿に重なって聞こえます。
これは単純な“強さ”を歌った曲ではなく、
迷いながらも、自分の心の声だけは見失わないための歌なのかもしれません。
OPを何気なく聴いていた人ほど、その意味を意識したあと、物語の見え方が少し変わるのではないでしょうか。
『MAO』では、摩緒と菜花だけでなく、百年を越えた因縁によって多くの人物がつながっています。
登場人物同士の関係を整理したい方は、
『MAO』キャラ相関図まとめ|摩緒と菜花、百年を越えて交差する運命の関係性
もあわせてご覧ください。
『MAO』第1クールED「呪愛」を考察|愛はなぜ呪いになるのか
第1クールED:TRUE「呪愛」|愛という名の“美しき呪い”
- アーティスト:TRUE
- 作詞:唐沢美帆
- 作曲・編曲:神田ジョン
第1クールEDは、TRUEの「呪愛」です。
まず心をつかまれるのは、「愛」と「呪い」という、本来なら反対に見える二つの言葉がひとつになっていること。
TRUEは公式コメントでも、『MAO』の物語から感じ取った「誰かを想い続けること」と“呪い”の結びつきについて語っています。
愛は、人を救うものだと思われがちです。
けれど愛は、ときに人を自由にするどころか、忘れられなくし、離れられなくし、もう戻れない場所まで心を連れていく。
これは、呪いを解く歌ではなく、呪われてもなお誰かを想ってしまう歌なのかもしれません。
「呪愛」という二文字|『MAO』の愛と呪いはなぜ重なるのか
誰かに出会わなければ知らずに済んだ痛みがあります。
誰かを想わなければ、生まれなかった苦しさもあります。
それでも「出会わなければよかった」とは簡単に言い切れない――そんな感情を、私たちはときどき知っています。
だからこそ、「愛」と「呪い」は本当に反対の言葉なのか。
『MAO』はその問いに、簡単な答えを与えてくれません。
その曖昧さこそが、この作品の人間関係を美しく、そして残酷にしています。
摩緒たちを縛る“見えない呪い”|術より強い感情とは
『MAO』のキャラクターを縛るものは、目に見える呪術だけではありません。
忘れられない人、過去への執着、守りたいという願い、失ったものへの後悔。
むしろ、そうした見えない感情の方が、人の人生を深く縛ることがあります。
『MAO』における“呪い”をさらに深く追うと、菜花・摩緒・猫鬼、そして物語の核心へ続く伏線にもつながっていきます。
作品全体に残る“呪いの余韻”については、
『MAO』ネタバレ考察|菜花・摩緒・猫鬼・黒幕・結末に残る“呪いの余韻”
で詳しく考察しています。
静けさから激情へ|「呪愛」の楽曲構成が映す感情の決壊
「呪愛」は、静かな空気から次第に感情を増幅させていく構成も印象的です。
私にはそれが、長いあいだ胸の奥に封じ込めていた感情が、とうとう抑えきれなくなる瞬間のように聞こえます。
本当に深い感情は、最初から大声で現れるとは限りません。
気づかないほど静かに積もり、ある瞬間に心の形そのものを変えてしまう。
エンディングが終わったのに、物語だけが終わってくれない。
「呪愛」が残すのは、そんな少し苦しい余韻です。
第2クールOP「僕らが上書きする世界」と『犬夜叉』のつながり
第2クールOP:20th Century「僕らが上書きする世界」|「CHANGE」から「上書き」へ
- アーティスト:20th Century
- 作詞・作曲・編曲:MHRJ
第2クールOPは、20th Centuryの「僕らが上書きする世界」です。
高橋留美子作品のアニメを長く見てきた人なら、この名前を聞いて『犬夜叉』を思い出したかもしれません。
V6が『犬夜叉』で歌った「CHANGE THE WORLD」。
そして年月を経て、『MAO』で響く「僕らが上書きする世界」。
高橋留美子作品をまたいで再び“世界”という言葉が現れることに、長年のファンほど特別な感慨を覚えるでしょう。
「CHANGE」と「上書き」の違い|消せない過去があるからこそ
「世界を変える」と「世界を上書きする」。
似ているようですが、この二つには大きな違いがあります。
“変える”という言葉には新しいものへ向かう印象がありますが、“上書き”には、すでにそこに何かが存在しているという前提があります。
つまり、消せない過去がある。
その上から、新しい記憶や意味を書き足していく。
この感覚は、過去の因縁から逃れられない『MAO』という物語とよく似ています。
『MAO』は過去を消すのではなく“意味を上書きする”物語なのか
起きてしまった過去そのものは、なかったことにはできません。
傷ついた記憶も、失った時間も、簡単には消えない。
けれど新しい出会いによって、その過去を見る“自分自身”は変わることがあります。
新しい言葉、新しい感情、新しい選択。
それらによって過去は消えなくても、過去が持っていた意味は変わっていく。
「僕らが上書きする世界」というタイトルには、そんな希望まで含まれているように感じます。
過去は消せない。それでも、その意味なら上書きできる。
なぜ「僕」ではなく「僕ら」なのか|孤独から共に歩く未来へ
私がこのタイトルで特に惹かれるのは、「上書き」だけではありません。
「僕ら」という言葉です。
「僕が上書きする世界」ではなく、「僕らが上書きする世界」なのです。
そこには、一人で何かを背負っていた人間が、誰かと並んで未来を選び始めるような温度があります。
摩緒と菜花の関係を見つめるうえでも、この“僕ら”は非常に意味深い言葉に聞こえます。
第2クールED「揺蕩う」を考察|上田麗奈の歌声が残す余韻
第2クールED:上田麗奈「揺蕩う」|幽羅子の声が残す儚き余韻
- アーティスト:上田麗奈
- 作詞:結城アイラ
- 作曲・編曲:牧野太洋
- 弦編曲:谷ナオキ
第2クールEDは、上田麗奈の「揺蕩う」です。
上田麗奈はアニメ本編で幽羅子役も担当しているため、
声優として物語の中に存在しながら、歌手として物語の外側から視聴者の感情を包み込むという二重の役割を持っています。
物語の中にいた声が、そのまま物語の余韻になる。
近いのに触れられない。作品の中にいるのに、どこか遠くから振り返っているような声。
その距離感自体が、「揺蕩う」という言葉によく似ています。
幽羅子という人物を知ると、このEDから受け取る感情もさらに変わってきます。
摩緒・菜花との関係や彼女が物語で担う意味については、
『MAO』幽羅子(ゆらこ)とは誰か?摩緒・菜花の関係性と「まおなの」が心を刺す理由を考察
で詳しく読み解いています。
「揺れながらも芯はぶれない」|上田麗奈の歌唱が映す心
上田麗奈は公式コメントで、揺れながらも芯の部分はぶれないようなイメージで歌ったことを語っています。
これは『MAO』の登場人物たちにも重なる感覚です。
人は迷うし、気持ちも揺れます。
昨日正しいと思ったことが、今日には分からなくなることもある。
それでも、心の奥にだけは消えない何かがある。
揺れている。それでも、心まで失ったわけではない。
「揺蕩う」が映す感情|まだ名前をつけられない心の揺れ
“揺蕩う”という言葉には、はっきりと目的地を決めきれない美しさがあります。
進んでいるのか、流されているのか、立ち止まっているのか。
その境界すら曖昧です。
恋なのか。執着なのか。懐かしさなのか。寂しさなのか。
まだ本人にも名前をつけられない感情。
私は「揺蕩う」に、そんな心の瞬間を感じます。
「呪愛」と「揺蕩う」の違い|激情と静かな余韻
| 楽曲 | 感情のイメージ |
|---|---|
| 呪愛 | 逃れられない、激しく強い想い |
| 揺蕩う | まだ名前になりきらない、静かに揺れる想い |
「呪愛」が感情の決壊だとするなら、「揺蕩う」はそのあとに残った水面の揺れなのかもしれません。
激しさが去ったあとも、心だけはまだ静かに動いている。
その差が、第1クールと第2クールのEDを聴き比べる面白さにもなっています。
『MAO』4つの主題歌に隠された“もう一つの物語”
ここまで4曲を見てきました。
それぞれは独立した楽曲ですが、順番に並べると、不思議なほど一本の感情線が見えてきます。
HEARTLOUD|自分の心の声に気づく
最初にあるのは、誰かへの想いより先に自分自身の心です。
何を怖がっているのか。本当は何を望んでいるのか。
「HEARTLOUD」は、まず自分の内側に耳を澄ますところから始まります。
呪愛|誰かを想うことで自由ではいられなくなる
誰かと出会った瞬間、心は自分一人だけのものではなくなります。
守りたい、会いたい、忘れられない。
その感情が強くなるほど、愛と呪いの境界線は曖昧になっていきます。
僕らが上書きする世界|出会いが過去の意味を変える
人は一人では変えられなかったものを、誰かとの出会いによって変えられることがあります。
変わるのは過去そのものではありません。
過去をどう受け止めるかです。
揺蕩う|答えがなくても、その感情と共に生きる
そして最後に残るのは、完璧な答えではありません。
心はまだ揺れている。それでも、その感情を捨てずに生きていく。
そこには、『MAO』らしい人間の不完全さがあります。
【4曲を通して見えてくる感情の流れ】
HEARTLOUD:自分の心の声に気づく
↓
呪愛:誰かを想い、心が縛られる
↓
僕らが上書きする世界:出会いによって過去の意味が変わる
↓
揺蕩う:答えがなくても、その想いと共に生きる
これはもちろん、公式が示した一つのストーリーではなく、4曲を『MAO』の物語と重ねた私自身の考察です。
けれど曲を並べた瞬間、本編の裏側を流れていた“もう一つの感情の物語”が、静かに輪郭を持ち始めるように感じます。
主題歌を聴くことは、『MAO』をもう一度、心の側から見直すことなのかもしれません。
なぜ『MAO』の主題歌は物語とこんなにも響き合うのか
高橋留美子作品が描くもの|“好き”だけでは終われない感情
高橋留美子作品では、人を想うことが単純な幸福として描かれるとは限りません。
好きなのに言えない。忘れたいのに忘れられない。
失ったあとになって、その人の存在の大きさに気づく。
感情はいつも、言葉より少し複雑です。
『MAO』の主題歌もまた、その“簡単に名前をつけられない領域”に触れているからこそ、物語と深く響き合うのでしょう。
OPとEDの役割|物語へ進む音楽と、感情を持ち帰る音楽
OPは、これから始まる物語へ視聴者を連れていく音楽です。
一方のEDは、その回で起きた出来事を自分の中で受け止める時間でもあります。
『MAO』では、その役割の違いが特に鮮やかです。
OPで前へ進み、EDで一度立ち止まる。
そして次の話が始まるまで、キャラクターたちの感情を胸の中へ持ち帰る。
だから、画面が暗くなったあとにも物語は終わらないのでしょう。
心を震わせた物語は、スクリーンの外でも生き続ける。
アニメ『MAO』主題歌についてよくある質問
- アニメ『MAO』第1クールOPは誰が歌う?
- 第1クールOPは、Kis-My-Ft2「HEARTLOUD」です。
- アニメ『MAO』第1クールEDは誰が歌う?
- 第1クールEDは、TRUE「呪愛」です。
- 『MAO』第2クールOPは誰が歌う?
- 第2クールOPは、20th Century「僕らが上書きする世界」です。
- 『MAO』第2クールEDは誰が歌う?
- 第2クールEDは、上田麗奈「揺蕩う」です。
- 「HEARTLOUD」の読み方は?
- 「HEARTLOUD」は「ハートラウド」と読みます。
- 上田麗奈は『MAO』本編にも出演している?
- はい。上田麗奈はアニメ『MAO』で幽羅子役を担当しています。
第2クールでは声優として出演しながら、ED「揺蕩う」も歌っています。 - 20th Centuryと『犬夜叉』にはどんな関係がある?
- 20th Centuryのメンバーが所属していたV6は、アニメ『犬夜叉』でOPテーマ「CHANGE THE WORLD」を担当しています。
そのため、高橋留美子作品という文脈でも『MAO』第2クールOPは注目したい一曲です。
まとめ|『MAO』のOP・EDは、言葉にできない心まで歌っている
アニメ『MAO』の主題歌は、第1クールOPがKis-My-Ft2「HEARTLOUD」、EDがTRUE「呪愛」。
第2クールOPが20th Century「僕らが上書きする世界」、EDが上田麗奈「揺蕩う」です。
けれど、この4曲を「誰が歌っているのか」だけで終わらせるには、少し惜しい気がします。
心の声を知り、誰かを想い、過去の意味を書き換え、それでも揺れながら生きていく。
そんな一本の感情の物語が、4曲の向こう側から浮かび上がってくるからです。
呪いとは、人を苦しめるものだと思っていました。
けれど『MAO』を見ていると、少しだけ分からなくなるのです。
忘れられないこと。誰かを想い続けること。苦しくても、その記憶だけは手放したくないと思うこと。
もし、それさえ“呪い”と呼ぶのなら。
大切なのは、すべての呪いを消してしまうことではなく、
どんな想いと共に生きていくのかを、自分自身で選ぶことなのかもしれません。
あの瞬間、キャラクターの胸に響いていた歌は、
きっとスクリーンのこちら側にいる私たちの記憶にも、そっと触れていたのでしょう。
情報ソース
本記事では、楽曲名、担当アーティスト、制作クレジット、アーティストコメントなどの事実確認に、
TVアニメ『MAO』公式サイトおよび各アーティスト・レーベルの公式情報を参照しています。
また、楽曲と作品の物語・キャラクター心理との関係については、公開されている公式情報とアニメ本編の描写を踏まえ、
筆者独自の視点から考察しています。公式が明示した制作意図とは異なる解釈を含む場合があります。
TVアニメ『MAO』公式サイト MUSIC
Kis-My-Ft2 / MENT RECORDING「HEARTLOUD」公式情報
TRUE Lantis Official Site「呪愛」
20th Century「僕らが上書きする世界」公式情報
サンライズ公式『MAO』第2クールED情報
※本記事の楽曲・歌詞に関する考察は、TVアニメ『MAO』公式サイト、各アーティスト・レーベルの公式情報、
アニメ本編の描写などをもとに筆者が独自に解釈したものです。公式が明示した設定・制作意図とは異なる場合があります。
※楽曲の歌詞は著作権に配慮し、全文および長文での転載は行っていません。
最新の楽曲情報・配信状況については、アニメ公式サイトおよび各アーティストの公式サイトをご確認ください。



コメント